さぼうるでビーフカレーを
仕事が少し早く終わったので、少し歩きました。
気がついら神保町。今日の陽気だと少し汗ばむくらい。
ちょっと買い物を思い出し、交差点にあるキムラヤで済まして、信号を渡ってさぼうるへ。
さぼうる2の扉を開けると、学生のグループと男性ひとり。そんなもので比較的空いていたのでラッキーでした。真ん中の4人席に一人で陣取り、ちょっと考えたあと注文。ビーフカレー。
まわりのお客さんを見ると、やっぱり、ほとんどがナポリタンを食べていました。さすがこの店の名物です。僕も好物なので、この店に来ると2回に1回はナポリタンを注文しますが、今日はなんとなくカレーを食べたく。
カレーが来るまでの間、明日の取材の準備。ノートを広げて質問事項を整理します。事前の情報がないので、なかなかうまいこと行かず、悩んでいるうちに、カレーが運ばれてきました。
九州と東京との距離
リリー・フランキーさんの昔のエッセイを読んでいたらこんな行ががありました。
ムートンのコートを着て、巻きスカートにウェッジソールの靴を履いていた、九州では見たことない、いかにも東京の女にみえる大学の同級生。彼女はサーフィンが趣味だったそう。
「福岡では海で遊ぶというと=貝掘りのことである」。
僕も大学進学のため上京した時、東京出身の同級生と僕の高校時代のそれぞれの遊びがまったく違うことにショックを受けました。僕が3年間過ごした高校は山の上にあって、自宅から学校までの道のりは田んぼと畑、カエルやトンボの中を僕は自転車をこいで通学。だから、高校の帰りに喫茶店やカラオケ店によく寄っていたという、東京出身の同級生の話にはついて行けず、ただ横で聞いているだけでした。
リリーさんは北九州市の出身だから、僕のような山間部ではないけど、上京当初は東京で生まれ育った人との価値観の違いは物理的な距離以上のものを感じたに違いないと思います。
沖田修一監督「横道世之介」
WOWOWで。
以前、吉田修一の原作を読んで、何度でも読んでみたい小説だという感想を持ちました。主人公の横道世之介がとても魅力的で、何って言ったらいいんだろう。お人好しでマイペースで素直で…。著者の吉田修一はどうやってこのキャラクターを作ったんだろう。いろいろなことを考えた、愛すべき小説でした。
「じゃあ、今度ゆっくりね」
「じゃあ、いつにします?」
原作がとてもよかったので、映画はどうだろうか?
そう思いながら観始めました。
いやいやあ、よかったです。
高良健吾っていい俳優だなあと再認識。「苦役列車」でも人がよく少し浮世離れした役を好演していたと思いますし。
「蛇にピアス」でも共演した吉高由里子も大金持ちのお嬢様与謝野祥子にぴったりで、この作品でもお似合いの二人でした。
原作を読んでいるから、世之介の卒業後のことは当然知っているんですが、あらためて、世之介ってどんな役目を負って、生まれてきたんだろうか、考えさせられなが観ました。
世之介と出会った人々の現在の様子。彼らの人生に世之介はどのような影響を与えたのだろうか。
そして僕自身の大学時代のことをいろいろ思い出しましたよ。
「俺が死んだらああやって皆泣くのやろうか。俺のことを思い出してさ」
「世之介のことを思い出して皆笑うんじゃなかとやろか」
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」
20:40からの回で鑑賞。終了は24時前。
いやあ、おもしろかったです。約3時間の長時間なのにそれを感じさせない映画でした。
原作はディカプリオ演ずる主人公ジョーダン・ベルフォートの回顧録ウォール街狂乱日記 『狼』と呼ばれた私のヤバすぎる人生」。26歳で証券会社を設立し、年収4900万ドルを稼ぎ、この世の春を謳歌するジョーダン。始めから破滅の臭いがぷんぷん。強引な方法で顧客からお金をむしり取り、その金を派手に使いFBIIから目をつけられる。
至る所に笑いが散りばめられ、深刻なシーンも楽しく観ることができた。
ジョーダンの相棒である、ドニー役のジョナ・ヒルがよかった。
【スタッフ】
監督:マーティン・スコセッシ 製作:マーティン・スコセッシ
レオナルド・ディカプリオ
リザ・アジズ
ジョーイ・マクファーランド【キャスト】
レオナルド・ディカプリオ:ジョーダン・ベルフォート
ジョナ・ヒル:ドニー・エイゾフ
マーゴット・ロビー:ナオミ
マシュー・マコノヒー:マーク・ハンナ
ジョン・ファブロー:マニー・リスキン
樋口毅宏『さらば雑司ヶ谷』
職場の同僚に勧められ。
タモリ論とかで話題の著者なので、さてどんな小説かとかなり楽しみにして読み始めた。
うーん、読後に感じたのは、「薄味の舞城王太郎」。
キャラクターが立ってなくて、魅力的なキャラが見当たらなかった。
残念。
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「ヌイグルマーz」
新宿バルト9で井口昇監督の最新作「ヌイグルマーz」を鑑賞。
映画の日だったので、ほぼ満員。6:4で男が多いか。
オープニングでは、一見幸せそうな家族。小学生くらいの女の子の誕生日。娘へのプレゼントは、ピンク色のテディベア。喜んでいる娘。そのぬいぐるみは、実は道端で拾ったものだと独り言をつぶやく父親。そこに乱入してくるのが、ゾンビたち。ゾンビに殺される娘の両親。娘は命がけで今もらったばかりのぬいぐるみを守る。娘もゾンビに教われるかーっというところで、中川翔子演じるダメ子が登場。
実は、この場面、最後まで映画を観たあとでも、映画内の時間の流れでどの位置に当たるのかが分からなかった。ゾンビ前ゾンビ後ゾンビ中どのシーンにもこのオープニングシーンが入りそうなタイミングはない。観終わったあと、ツイッターで井口監督にこの点を確認したら、親切に答えていただいた。ただ、井口さん的にも、あまり納得していないようで、「やっぱり気づかれてしまいましたか!」的な反応だった。いずれにしても、井口さんの回答はここには書きません。
映画自体は、最初から最後まで面白くて退屈するところもなく観られた。
井口さんが「私の集大成的な映画です」と言っていた割に、これまでの井口さんの映画よりは、井口テイストは薄めで全国公開を意識している風が感じられた。だから、井口ファンとしては、すこし物足りないか。
次回作の山田悠介原作「ライブ」はどんな仕上がりになるだろうか。
監督:井口昇 原作:大槻ケンヂ 脚本:井口昇・継田淳
ヌイグルマーデザイン:鶴巻和哉
キャスト
中川翔子:鮎川夢子(ダメ子)
武田梨奈:ヌイグルマー/キルビリー
市道真央:鮎川響子
北原帆夏
高木古都:片腕ロリータ