ファインダーの中には何が見える

思いついたことをつらつらと書きます。

2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

遠藤周作「海と毒薬」

今まで、なんとなく敬遠してきた。それはこのタイトルのためだと思う。「海と毒薬」。どうしようもなく重い。実際、読了した今でも、何が毒薬で何が海なのか分からないし、それでいて、この小説にふさわしいタイトルは「海と毒薬」しかないような気もする。 …

真心一座身も心も『流れ姉妹 たつことかつこ 〜獣たちの夜〜』〜下北沢本多劇場〜

村岡希美さんは、やっぱりいい! とても艶っぽくて、魅力的な女性だ。ナイロン100℃での村岡さんももちろんよいが、ある意味男役の千葉雅子さんとの絡みが注目のこの真心一座身も心もにおける村岡さんは、河原雅彦のクセのある演出もあり、より魅力的だ。 …

『十九歳のジェイコブ』中上健次

中上健次の小説の割にすいすい読めた。設定的には、中上健次作品としては、よくあるもので『路地もの』であることには変わりない。 中上健次を読むと、村上龍が読みたくなり、村上龍を読むと、中上健次が読みたくなるのは、高校の頃から変わらない。授業中に…

オリガト・プラスティコ『しとやかな獣』〜紀伊国屋ホール〜

作 新藤兼人 演出 新藤兼人 キャスト 浅野和之、緒川たまき、広岡由里子、近藤公園、すほうれいこ、 佐藤誓、大河内浩、玉置孝匡、山本剛史、吉添文子 昭和30年代の団地風のセット。当時としてはモダンな応接セット。その応接間を舞台にさまざまな来客と家…