ファインダーの中には何が見える

思いついたことをつらつらと書きます。

「我が家のおバカで愛しいアニキ」

WOWOWで。日本未公開とのこと。

バイオダイナミック農法の小さな農場を営むお人よしの男性ネッドは、大麻を取り締まる囮捜査に引っかかって8カ月の懲役へ。出所後、ネッドは新しい彼氏と暮らす恋人に農場を追い出され、妹たちの世話になる。まず、長妹リズの家でベビーシッターなどをする代わりに居候させてもらうが、リズと夫は不仲だった。また、次妹ミランダは雑誌記者の仕事が不調で、バイセクシャルの三妹ナタリーは女性の恋人がいるのに男性と浮気し……。

WOWOWサイトより引用

ポール・ラッド演じるネッドが、底抜けにお人よし。ただ、空気が読めないというかお人好しのため、妹たちに反感を買うことになる。
印象的なシーンとしては、危険なイメージのあるアメリカの都会の地下鉄車内で、お金を数えるところ。数えるだけでなく、こぼした飲み物を拾うために、そのお金を隣に座る見ず知らずの男に預ける。

ウディ・アレン監督作品「ミッドナイト・イン・パリ」を観る

職場の同僚に薦められて。
小説を書こうとしている脚本家が、タイプスリップするというなんとまあ、ファンタジーな作品。
このオーウェン・ウィルソン演じる主人公が、ウディ・アレンなんだろう。
ヘミングウェイフィッツジェラルドピカソ、ダリなど、
有名人が登場するという夢の様な話。彼らと関わりながら、主人公は考えが固まっていく。

プロ野球開幕。オリックスは1勝2敗スタート。

札幌ドームで開催された日ハムvsオリックスの開幕カード。オリックスは、先発投手がハム打線を抑えた試合は勝ち、逆に打たれた試合は負けるという分かりやすい結果を残しました。抑えた投手は、2年目助っ人ディクソン。打たれた投手は、金子と井川という左右のエース(井川については、唯一の先発左腕だから自動的にエースということで)。打線については、開幕前まではまったく期待されていなかった、坂口の活躍やペーニャ、安達などの好調さで昨年より期待してもよいかなという雰囲気でした。


そして、明日から仙台で楽天戦。1戦目が西、その次が岸田、そして3戦目がどうやらルーキーの吉田のようです。OP戦を見る限り、西はそこそこやってくれそうですが、岸田と吉田は不安がいっぱいです。岸田は彼独特の切れの良いストレートが戻っていないという点、吉田はストレートがシュート回転する点とコントロール。ふたりともこの不安点が解消されない限り、開幕カード3連勝した楽天打線に打ち込まれるのは火を見るより明らかです。


打線は去年より良さそうなだけに、投手陣にはなんとか踏ん張ってもらって、最低5割をキープしながらシーズンをスタートして欲しいところです。

さぼうるでビーフカレーを

仕事が少し早く終わったので、少し歩きました。
気がついら神保町。今日の陽気だと少し汗ばむくらい。


ちょっと買い物を思い出し、交差点にあるキムラヤで済まして、信号を渡ってさぼうるへ。
さぼうる2の扉を開けると、学生のグループと男性ひとり。そんなもので比較的空いていたのでラッキーでした。真ん中の4人席に一人で陣取り、ちょっと考えたあと注文。ビーフカレー。
まわりのお客さんを見ると、やっぱり、ほとんどがナポリタンを食べていました。さすがこの店の名物です。僕も好物なので、この店に来ると2回に1回はナポリタンを注文しますが、今日はなんとなくカレーを食べたく。
カレーが来るまでの間、明日の取材の準備。ノートを広げて質問事項を整理します。事前の情報がないので、なかなかうまいこと行かず、悩んでいるうちに、カレーが運ばれてきました。

九州と東京との距離

リリー・フランキーさんの昔のエッセイを読んでいたらこんな行ががありました。


ムートンのコートを着て、巻きスカートにウェッジソールの靴を履いていた、九州では見たことない、いかにも東京の女にみえる大学の同級生。彼女はサーフィンが趣味だったそう。


「福岡では海で遊ぶというと=貝掘りのことである」。


僕も大学進学のため上京した時、東京出身の同級生と僕の高校時代のそれぞれの遊びがまったく違うことにショックを受けました。僕が3年間過ごした高校は山の上にあって、自宅から学校までの道のりは田んぼと畑、カエルやトンボの中を僕は自転車をこいで通学。だから、高校の帰りに喫茶店やカラオケ店によく寄っていたという、東京出身の同級生の話にはついて行けず、ただ横で聞いているだけでした。


リリーさんは北九州市の出身だから、僕のような山間部ではないけど、上京当初は東京で生まれ育った人との価値観の違いは物理的な距離以上のものを感じたに違いないと思います。

沖田修一監督「横道世之介」

WOWOWで。
以前、吉田修一の原作を読んで、何度でも読んでみたい小説だという感想を持ちました。主人公の横道世之介がとても魅力的で、何って言ったらいいんだろう。お人好しでマイペースで素直で…。著者の吉田修一はどうやってこのキャラクターを作ったんだろう。いろいろなことを考えた、愛すべき小説でした。


「じゃあ、今度ゆっくりね」


「じゃあ、いつにします?」


原作がとてもよかったので、映画はどうだろうか?
そう思いながら観始めました。
いやいやあ、よかったです。
高良健吾っていい俳優だなあと再認識。「苦役列車」でも人がよく少し浮世離れした役を好演していたと思いますし。
蛇にピアス」でも共演した吉高由里子も大金持ちのお嬢様与謝野祥子にぴったりで、この作品でもお似合いの二人でした。
原作を読んでいるから、世之介の卒業後のことは当然知っているんですが、あらためて、世之介ってどんな役目を負って、生まれてきたんだろうか、考えさせられなが観ました。
世之介と出会った人々の現在の様子。彼らの人生に世之介はどのような影響を与えたのだろうか。
そして僕自身の大学時代のことをいろいろ思い出しましたよ。


「俺が死んだらああやって皆泣くのやろうか。俺のことを思い出してさ」


「世之介のことを思い出して皆笑うんじゃなかとやろか」


園子温監督「冷たい熱帯魚」

DVDで鑑賞。2時間を超える作品。いやあ、面白かった。そしてキツかったなあ。というのが観終わった感想。最初からぐいぐいと映画の中に引き込まれていく。
小さな熱帯魚店。
家族3人の夕食中。
娘の携帯が鳴る。
男に呼び出され嬉々として家を出て行く娘。

雨の降る店の前でタバコを吸う嫁。
電話が鳴り、夫が出るとスーパーで娘が万引きで捕まった連絡。
夫婦で土砂降りの中、スーパーへ。
そこにいたのが、村田(でんでん)。いかにも「いい人」である彼が熱帯魚好き仲間のスーパーの店長を丸め込め、警察沙汰にはせずに済む。
しかし、それが地獄の始まりだった。

でんでんを見る目が変わった。ホントいい役者だなあと思った。