ファインダーの中には何が見える

思いついたことをつらつらと書きます。

諸星大二郎「地下鉄を降りて」

35年近く昔の諸星大二郎の作品に「地下鉄を降りて」というのがある。


平凡なサラリーマンが、いつもの帰宅ルートを外れて八重洲地下街に?ちょこっと?入ったところ、道に迷ってどうしても東京駅に戻れないって話。


これは、確か1976年の作品なんだけど、その頃、日本のあちらこちらで地下街が作られ、あるいは、既存の地下街が拡張されていたのだろう。そして、それに戸惑う人も沢山いたのに違いない。実際、僕自身も大阪の地下街は苦手で、スムーズに目的地にたどり着くことがほとんどない。また、?いつもの帰宅ルートを外れて?っていうのが、ミソで、いつも歩き慣れているルートなら、どんなに複雑でも迷うことなどないだろうし、反対に、それほど複雑でないルートでも?いつも?と異なる場合、対応できないのだろうと思う。


それと、この「地下鉄を降りて」のラストシーンは、夏休みの昼寝でうなされた悪夢のようだ。

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