ファインダーの中には何が見える

思いついたことをつらつらと書きます。

「あまちゃん」を観ていて思ったこと

三陸駅に隣接するスナック梨明日。天野夏(宮本信子)、春子(小泉今日子)が店番をしているここには、駅長の大吉(杉本哲太)、副駅長の吉田(荒川良々)の駅職員や観光協会長の菅原保(吹越満)をはじめ近隣住人の交流の場になっている。カウンターでは常に誰か、特に琥珀堀削職人の小田(塩見三省)は必ず端で飲んでいる、グラスを傾けている。そこで話題にあがるのは、町の誰々のこと、村おこしのこと、中学、高校時代のこと。また、カウンター内には、副駅長の吉田や夏の海女仲間が立つことも。狭い町のことだから、みんなが幼なじみであり、同じ中学、高校の先輩だったり後輩だったり。そんな限られた世界。


この設定、なんか懐かしいなと思ったら、それもそのはず。「あまちゃん」の脚本を描いている宮藤官九郎の得意な設定だ。彼が以前、作/演出を手がけたウーマンリブ「熊沢パンキース」、また脚本を担当したTVドラマ「木更津キャッツアイ」など、狭い社会で生きる人々が描かれている。彼らは、大人になっても中学高校時代の先輩後輩の関係に支配され、昔の出来事が現在にも影を落としてくる。


ま、「あまちゃん」の展開がこれからどうなるか知らないけど、クドカンらしい作品に仕上がっている。