真夏のかげろうと佐伯元子
昨日、少し読んだ「ニュートンの林檎」。激しくて、いつでも真剣で、それでいて繊細な弱さを持っている女性、佐伯元子。彼女のことを考えていると、昔聴いたある曲を思い出した。
それは小比類巻かほるの「真夏のかげろう」。
みんな勘づいていたね
私たちの言い訳を
夢のひとつくらい捨てていいと
本当に思えたよ
いつも捨てるふりをして
拾っていたこの手紙
気が強い私を守りたいと
言ったのはあなただけ
この曲の女性と佐伯元子が、なんとなく重なる。
僕は幼い頃から、好きになる女の子はこんな感じの子なんだなぁ、と馬鹿なことを思ったりした。
「毒もなく、意見もなく、野心もない」男である「僕」。「僕」は、大学で出会った佐伯元子をずっと思って生きている。彼女との出会いが「僕」の人生を決めてしまった。