ファインダーの中には何が見える

思いついたことをつらつらと書きます。

沢田聖子〜思いちがい〜

小学生のとき、クラスメートに沢田聖子の存在を教えてもらった。
それ以来、時間があれば彼女の曲を聴くようになった。
特に大学生の頃は毎日のように聴いていて、すでに廃盤になっているもの
が多かった彼女のアルバムを入手するために、中古CDショップを
探し回ったものだった。

それほどメジャーではない彼女。
でもシンガーソングライターとしてもっと認められてもいいのでは
ないかと思う。
彼女には沢山の良い曲があるけど、その中で特に僕のお気に入りは
「思いちがい」という曲。

何にも約束せずに 別れたのは
明日もまた会えると思ったから
あたりまえの事 だけど気づかなかった


この詩がすごく大好きで、何度も何度も聴いていた。
(ちなみにこの曲の作詞は秋野 渚氏)


学生の頃、コンビニで一緒に働いていた女の子。
彼女は昼間のシフトで、僕は深夜シフトだった。
僕が朝、勤務を終えて帰るとき、出勤したばかりの彼女はいつも
「お疲れ様〜また明日ね」
と言ってくれた。
僕も「また明日!」と言って店を出たものだった。


彼女とは、バイト先のコンビニ以外で会うことはなかったから
彼女のことをそんなに良く知ってる訳ではなかった。それでも、バ
イトに行けば彼女の100点満点の笑顔を見ることが出来たし、
彼女とのちょっとした会話にほっとすることが出来た。そんな
毎日がとても楽しかった。


でも
そんな毎日がずっと続くわけは無く
別れがきた。
彼女が通っていた短大の卒業を前に、いろいろ忙しくなりバイトを
辞めることなった。
彼女が働く最後の朝。
僕はいつも通りに深夜の勤務を終えて、店を出ようとした。
カウンターにいる彼女と目が合った。


「お疲れ様〜」
彼女はいつもと同じ最高の笑顔でそう言ってくれた。
そして、やはりいつも通り「また明日ね」と言いかけて、
「あ、明日はもう会えないんだ……」
一瞬、さびしそうな顔をした彼女は、何かを決意したように
右手を差し出して
「今日まで有難う。明日から会えないと少しさみしいかも。でも
頑張ります!」
最後まで彼女の笑顔は満点だった。


僕は彼女の差し出した右手を握って言った。
「お疲れ様、また明日」
帰り道、なんだか涙が止まらなくて仕方がなかった。

History2 ?25th Anniversary?

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