ファインダーの中には何が見える

思いついたことをつらつらと書きます。

祭りの準備

以前から観たいと思っていた作品。
アートシアターギルドもの。
主演は江藤潤、その彼女役に竹下景子
他に原田芳雄ハナ肇、阿藤 海(快)他

時代は昭和30年代、高知県中村市
ヒロポンの打ち過ぎで、頭がおかしくなって都会から帰って来る女。
その女を腹ませるじいさん。
村の若者は仕事もせず、女のことばかり考えて女郎通い。
女の家を渡り歩く父親
シナリオライターを目指す青年(江藤)は田舎の縛られた狭い世界に
嫌気がさして、都会に出たいと考えている。


ラストシーンの駅での原田芳雄は素晴らしい。あの役が出来るのは彼だけだ。
江藤潤も新人とは思えない、よい演技だったと思う。息苦しいほどの悶々とした
青春を上手に表現していた。
一方、竹下景子はなんとなく物足りなかった。田舎の優等生的な役というのは
適役だと思うけど、その彼女が終盤、情熱的に変化しいく筈なのだが、それが
こちらに迫って来ることはなかった。(ちなみに彼女は映画初出演だそうだ)


それでも、ATG系好きの僕のひいき目分を差し引いても、
四国の田舎の隔離された世界から抜け出したいと思う若者の気持ちを十分に感じる
ことが出来る良い映画だと思う。