ファインダーの中には何が見える

思いついたことをつらつらと書きます。

平野勝之監督「監督失格」

WOWOWでこないだ観た。
2005年に亡くなった女優の林由美香さんを当時愛人だった平野監督が撮ったドキュメンタリー作品。林由美香さんについては井口昇監督から何度か話を聴いたことがあったので、名前だけは知っていた。本当に名前だけで、顔を観るのがこの「監督失格」が初めて。


映画は、現在、つまり、すでに林由美香さんが亡くなったあと、から始まる。雨の中腰痛をおして自転車に乗る平野監督。


2人は自転車で北海道まで行った。


そのまでの道程と、連絡が取れなくなった林由美香さんのマンションの扉の前で右往左往する平野監督の様子がこのドキュメンタリーの2本柱。


この映画の主役は当然、林由美香さんと平野勝之監督。だが、その2人を食うほどの存在感を示す“女優”がいる。それが林由美香さんの実のお母さん。ラーメンのチェーン店野方ホープの女性社長であるお母さんは、一見、おじさんのような風貌(つまり岩松了さんの逆バージョン)で「父親かと思ったがお母さんだった」とキャプションが入るほど。そのお母さんが由美香のマンションの部屋に入って、彼女が亡くなっているのを発見したときの嗚咽、「ゆみかーっ」と叫び続ける様子はつらくて見ていられなかった。


ちなみに庵野秀明プロデュース作品

監督失格 DVD2枚組

監督失格 DVD2枚組


そういえば、平野さんっていう人はどういう人なんだろう、ってことを考えた。観ている途中に。だけども、分からなかった。ただ、ひとつ思ったことは、この人なんか僕に似てるなあってことなんだ