ファインダーの中には何が見える

思いついたことをつらつらと書きます。

田町のインド料理屋

田町と浜松町の間に住んでいた頃、近くにできたインド料理屋。店の前を通るたびにインド人と思われる男性が、「いらっしゃいませ〜」と流暢な日本語で客引き。店の中をのぞくと、狭い店内、ひとりの客もいない。
いつも少し気になっていたけど、誰もいない店内と入り口に立っているインド人が気になってなかなか入ることができなかった。
ある日の夜、ひとりで入った。気まぐれだ。
メニューを見ると、ランチの欄においしそうなカレーのセットが載っている。駄目もとでインド人に訊いてみた。「このランチって、まだやってますか?」アホな質問だと思う。まだやってるもなにももう夜なのに。
でも、予想に反して「まだ、ランチやってますよ」
インド人が笑顔でこたえた。夜に出したらランチじゃないじゃん、と思いながらもそれを注文。
インド人が厨房に、注文を伝える。厨房から声が聞こえる。「はい、ランチひとつねー」完璧な日本語だった。もしかしてと思い、厨房を覗くと、コテコテの日本人がカレー鍋の前にいる。
この店は、夜にもランチを出すし、インド人がフロア、厨房に日本人という画期的な人員配置を行っている素敵なインド料理屋だった。