ファインダーの中には何が見える

思いついたことをつらつらと書きます。

労働者M〜シアターコクーン〜

昨年の「キレイ」公演以来のシアターコク−ン。今回はケラリーノ・サンドロヴィッチ作・演出の「労働者M」。主な出演者は、堤真一小泉今日子松尾スズキ、田中哲志、犬山イヌ子、秋山奈津子など。
平行して展開する二つの世界。ひとつは、おそらく現代日本、もうひとつは革命や土星人との戦争が行われている未来世界。それらがモザイクのように出現する。舞台装置を含めたケラの演出は圧倒的だ。ステージ上の役者と随所で現れる映像。伊藤ヨタロウの音楽(この日は2階席に見かけた)。それらが観客をケラが仕掛けた世界にグイグイ引っ張り混む。もちろん、達者な役者陣もさすがで、犬山イヌ子や松尾スズキ、そして今奈良孝行の軽妙な演技で観客は大爆笑。また、堤真一は、大好きな彼の主演映画「MONDAY」を彷佛とさせる弾けぶり。鳥肌。19時に開演して、途中休憩を挟んで22時30分までの全2幕。長時間を感じさせない至福の時間だった。この「労働者M」、僕がこれまで観た芝居の中でも満足度ではナンバー1だと思う。やっぱり、僕を芝居好きにさせた「フローズンビーチ」のケラだ。